先ほどのTの事例などは、同じ事業を自分たちで新たに立ちあげるというものでしたが、なかには、いままでやってきた仕事とはまったく関係ない分野で、起業したり店舗を開いたりといった方向に進まれる方もいらっしゃいます。
大きなリスクを抱えることになるわけで、安易にお勧めすることはできませんが、本人のやり切る覚悟、十分な準備活動、ご家族の理解や協力といった前提条件が整った場合には、当社自身が経営コンサルティング会社ですから、そうした斬新なセカンドライフープランについても、起業開業のコンサルティング、取引先の紹介、フランチャイズビジネスなどの情報提供といった実質的な支援でもって、応えることができます。
われわれの掲げる「納得感」「満足度」といった基準は、前述の再就職決定率といったものに比べると曖昧で分かりにくいといわれるかもしれません。
たしかに心理的な満足度を定量的に測ることは容易ではありませんが、利用者にわれわれのサービスレベルについて、ヒアリングしたり、アンケートをお願いすることによってその品質をできるだけ正確に把握したうえで高める試みを続けています。
「再就職のスピードは、再就職支援会社側の効率指標であり、顧客の立場に立った品質指標にはなりえない」というのが、われわれのスタンスです。
世の中の呼び方にならって「再就職支援サービス」という呼び方こそしていますが、セカンドライフを実りあるものにするためのお手伝い、つまり利用者の自己実現をサポートする「セカンドライフ支援サービス」こそがわれわれの本当の仕事であり、事業の本質だと考えています。
われわれ自身が考えている本当のセカンドライフというのは、リストラにあった後とか、転職した後の人生のことをいっているわけではありません。
会社のなかにいるか外に出ているかは関係ありません。
「仕事」と「人生」と「アイデンティティ」、それらの関係性について、自分なりに考える機会を持つ前か後かということをいっているのです。
そういう機会を通じて、自分なりの考えを確立し、それに則って歩む人生が本当の意味でのセカンドライフなのです。
本来ならば、企業から外に退出せざるを得なくなってから、考える機会を持つよりは、企業内にいる間に、セカンドライフがスタートできるほうが望ましいことです。
企業から出るかどうかは、セカンドライフにおける自己実現を成し遂げるために、その必要があるかどうかということから自己決定すべきだと思うのです。
当社では、クライアント企業から依頼を受け、キャリアデザインについての研修をさせていただくことがあります。
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